2013/06/03 18:32:53

「がん放置療法のすすめ 患者150人の証言」 近藤 誠 212ページ 文藝春秋
先頃読んだ『どうせ死ぬなら「がん」がいい』と重複している所もありますが、他の病院で「手術しないとスグ死ぬ」と脅かされた人たちの体験談が綴られています。
「そもそも歩いて慶応病院(近藤医師の勤務先)まで来られる人が『3ヶ月で死ぬ!』なんてことはあり得ない」そうです。
アメリカで乳房全摘した女優の話がありましたが、この本を読むと果してどうなのかと考えてしまいます。
身近に子宮ガンを宣告された人がいます。
再検査でもガン。
まだ子供は無く、夫婦でつらい話し合いがありました。
ただ担当医が『権威の教授が出張中なので帰って来たらもう一度検査してみましょう』と判断し、結果『切る必要は無し』。
その後生まれた子供は今年大学を卒業し社会人となりました。
お母さんも健在です。
もしその時の担当医が手術していたら、この子は存在しなかったわけで恐ろしい事です。
がん検診は無意味という近藤医師に対し『ガンは早期発見』といった本も多く、詳しい事など解り様が無い我々素人は、何かあった場合自分に都合の良い診断を信じたくなるものです。摘出した臓器は元に戻らないし、それで余命が同じなら丸損です。
患者の立場に立った本当の医療の確立が望まれます。

- 関連記事
-
- 『ユゴー(ヒューゴ)の不思議な発明』
- 『がん放置療法のすすめ 患者150人の証言』
- 『幕末新選組』
スポンサーサイト